『畑作り』『じゃがいも収穫』『地中配線』『草刈り』 2012年9月 マンスリーレポート
皆様、こんにちは。
音楽創って、作業して…の毎日です。にしては全くリリースがないじゃないかというツッコミは今はご勘弁を(ノ_-。)。
この半年くらいは、本当に落ち着かない日々でした。落ち着かない日々は昔からよくあるので、まあ慣れているといえばなれていますが、コトをなし得ること(達成)がなかなかできなくなり、それがストレスにもなってきます。それも飲み込める力(いい加減に生きる力というのかもしれないと思っています)も、多少ついてきたようです。
ここでの生活もそこそこ身体に染み付いてきました。仕事の仕方も変え、それもどうやら落ち着きはじめています。でも、まだまでしょう。これから冬を迎えなくてはなりません。ここの冬がどれほどの厳しさか、まだ想像することしか出来ません。実際、越えてみないとわからない。怖いことは無いですが、準備はしておかないと。
で、雪が積り始めれば作業は殆どできなくなりますから、曲作りに入る時間も増えてくると目論んでいます。が、さてどうでしょうかね?
■畑作り
やっと畑作りに入ることが出来る時間を取れるようになって来ました。が、そもそも時期はずれなので、たいした収穫を目指すことは簡単ではない。ですから、今やっていることのほとんどは来年以降を考えてのことです。
自然栽培を主にやっていこうとしていますので、本来は畑作りなんてのは必要ないはず。そこに自然っぽい土地があればそこでやればいい。のですが…この数カ月いろいろな場所の様子を見て、そして周りの環境などをいろいろ考え、また作業効率や割ける時間などを考えると、有機栽培との二本立てで行ったほうがいいかなということに思うに至りました。全くの自然栽培では、他の資源の有効活用が出来ないと思ったからです。(のちのちそれらは明らかになっていくと思いますので、今回は詳細は割愛します。)
で、一つ目に作ったのが、有機栽培による畑。畑というか、土づくりです。
元は畑だった場所です。その一角に「積層マルチ」といわれる方法を”真似た”うねを作ります。
最初はこんな感じ。(すでに実験用インゲンが植えてありました。)
元々は畝も崩れてしまっているほぼ平らな所ですが、作業のしやすさや管理のしやすさを考えて、通路部分を明確に分けて見ることしました。
パーマカルチャーの本で知った、「キーホール菜園」というのの利点を借りてこんな形にしました。丸いL字型とでもいいましょうか。
このキーホール菜園的なデザインにした畑で、積層マルチっぽい土づくりをしていきます。
本来の積層マルチよりかなり簡略化。後には自然栽培へ移行していくので、あくまでも表層的な栄養の回復をねらいます。(積層マルチの詳細はココとかココを参照してみてください。)
我流積層マルチ(積層でもないか(^ ^);)のつくり方:
- 表面を平らにする。耕しはしない。平にするのは人間の都合、つまり作業のしやすさや管理のしやすさのため。
- 野菜くずが少しあったのでまいた。あまりに少なすぎたけれど。
- 雑草(主にカヤ)を刈り込み鋏で10センチ弱に短く切ったものを撒く。
- 鶏糞を撒く。うっすら隠れる程度にしてみました。窒素分の供給。
- 新聞紙をひく。炭素分の供給。撒いた後に水を撒く(新聞紙が飛ぶのを防ぐため)。本当は10枚くらい重ねるらしいが、今回は2枚。
- カヤを多めに敷く。
- 鶏糞を撒く。先程よりは少なめに。
- 土を少しだけ重ね、水を多めにまく。ただし今回は雨の予報があったので、表面が濡れる程度にとどめた。あとは雨がしっかりと濡らしてくれるでしょう。
これで一日おきました。ちなみにカヤを利用するのは、大繁殖しているカヤの処分が少しでも進めばいいということで。
翌日、ホワイトクローバーを撒きました。のちには様々な草が生えてくることを狙っています。
ま、実際の所は、クローバーは芽を余り出していません。きっと鶏糞のおかけでpHが強いアルカリ性に傾いたためだと思います。というか、そうでしょうね。(通路なんかは問題なく芽が出ていますから。)
この畝は、もうこのまま年を越させます(カヤを重ねる予定もありますが)。来年の春から活躍予定です。
で、このウネウネと曲がった畝づくりが楽しくて、「この畑エリア全部そうしよう」ということにしました。基本的には不耕起、耕しません。うね部分はほとんど不耕起ではあるのですが、形を整えるために土をかけてしまっているところもあるのでちょっと意味がありません(^ ^);。
こんなかんじになっています。今のところ、畑エリアの3分の1くらいに手を付けられた状態ですかね。
通路は普通の畑より広いでしょう。なので、畝の形も考えると作付出来る面積は狭くなり、単位面積あたりの収量は一般より低くなると思いますが、そんなに多量に作物を作るわけではないので、その点はいいことにしています。
また他に、いま種を撒ける作物は撒いてみました。
白菜、余目一本ネギ、雷帝下仁田ネギ、ルッコラ、ごぼう、キャベツ、コメット(二十日大根)、サラダ菜などですね。(苗ポットや苗床に撒いただけのものもあります。)
多分、うまくいくものは少ないと思います。土が出来るのにきっと数年かかるんじゃないかな、と。以前そこらにはきっと化学肥料や化学農薬が使われていたと思います。そういう土地がそうそう自然の状態を取り戻すとは思えません。当然のように、連作障害も起こるでしょう。生えてきた草の様子を見れば、場所によって栄養分やpHの偏りがあるのがわかります。うまく収穫出来ることより、今はとにかく全て実験だと思ってやっています。きっと農家の方や先輩方から見ると「素人がなんて馬鹿なことを…」と思うでしょうね。それでいいんです。馬鹿ですから(^ ^);。
ところで。
自然栽培の問題点は、「どこに植えたかわからない」「管理がめんどくさい」ということですね。やってみてわかりました。草が伸びてきたら、どれが種を撒いた作物なのかわからなくなってしまうんですよ。見慣れてきて判別できる経験が積めれば大丈夫なのでしょうけれど。まだド・シロートですから。
■じゃがいも収穫
6月に、ジャガイモを植えてみたんです。去年、食用に箱で買ったんですが、余ってしまい次第に芽が出てきてしまっていたのものがあったので、捨てるよりはいいと思い試しに植えてみたんです。
植え方は適当。半分に切って、切った面には灰をまぶして一応消毒っぽいことをし、10センチ弱ほった穴に入れて土をかぶせただけ。耕しも土寄せも追肥も何もかもしません。様子を見続けただけです。7月にはちゃんと芽が出てきたんです。でも、なかなか大きくならないし花もつけるのが遅かった。無理かな?と思っていました。
花も落ちて、しばらくしてから。普通なら収穫時期だなと思った頃に、試しに掘ってみました。「お、ちっちゃいけれどデキてるじゃん!」
6メートルくらいの畝二本分ですが、3キロくらいは採れましたかね。3センチくらいの小ぶりが多いので、いちいち皮向いて調理するには向いていませんが、まあいいとして(笑)。幾つかは普通の大きさのもあるし。なにより無農薬・無肥料栽培なので、その点の安全性はある。じゃがいもは、自然栽培でもわりと簡単に出来るみたいです。
ちなみに、いんげん豆も実験栽培をしていますが、これもちゃんと出来ました。かなり立派なものが出来ています。大豆もしっかり実をつけています。これらは、ほぼ採種用です。種を採りたかったので栽培したものです。私の買う種子のほとんどは固定種や在来種で、一代交配種(F1)は選ばないようにしています。そしてこの環境で育ち適応していったものを残していけば、ここでの栽培に強い作物ができるからです(のはず(^ ^);)。
「だったら、別にたくさん作っておけばよかったじゃん。食べることができたろうに。」と思った方、正しいツッコミです(笑)。いやぁ、言い訳なんですが、その余裕(時間と体調)がなかったんですよ~…。
■配電線地中化
D型の農業用倉庫があるのですが、ここには以前200Vの三相の電力が引かれていました。北海道規模の農家さんには、必要な電力でしょうね。その電線はまだ残っているのですが、私はコンプレッサーとかモーターとかを使わないので、契約していません。家の方の通常の電気(従来電灯)のみです。ですので、倉庫には電気が来ていないんです。
で、倉庫のブレーカーから井戸のポンプ(これは通常の単相100V)へ電気が送られていますので、井戸が使えないということになります。ですので、最初ここに越してきた時に長いコードを買って家の外のコンセントから引っ張って井戸ポンプを動かしていました。
いずれちゃんと引かなければいけないのは明らかですが、「空中線は美しくないので、地中線にしたい」とわがままを言う私がいる(^o^)。
引っ越した当初は、とりあえず井戸ポンプは動くようにしたので、他にしなくてはいけないことを優先していました。で、その作業の合間にここを通るときなどに、ちょっとずつちょっとずつ溝を掘って行きました。かなり腰や手に負担がかかりますので、2ヶ月くらいかかりましたね(^ ^);。
ようやく掘れたので、今度は電線(配線用のVVFケーブル)を引きます。そのままでは地中で切れたり腐食したりして危ないので、プラスチック製の管(コンクリートに埋設するCD管というものを利用)の中を通してそれを埋めることにしました。(本当は、ちゃんとトラフとかっていうコンクリートをかぶせたりしてやらなければいけないんですが…。重量がかかることはないし、いずれこの電線は外さなくてはならない予定なので、あんまり本格的にやりたくなかったんです。)
家から取り出す方法をいろいろ探ってみましたが、壁に穴を開けるしかなさそうでした。で、こんなかんじで壁から立ち下ろしています。
この写真ではありませんが、このあとに穴の部分をパテで埋めて水が入らないようにしてあります。
倉庫側の配線もちょちょいといじくって、結線。そして埋め戻してその上にクローバーのたねを撒きました。これで倉庫内で電気を使えるようになりました。
この倉庫は工房でもあるので、電動工具を使うこともしばしば。電動工具を使うときに家まで移動していたことを考えると、かなりの作業効率アップです。
(ちなみに電気工事の資格は取得済みです)
■草刈り やっぱり気持ちがいい
夏の草の勢いはものすごいものですね。みるみるうちに伸びていく草たちを見ていると、今更ちょこちょこと草刈りをしたって焼け石に水だとわかります。もっとも初年度はこのあたりの植生を見てみたかったということもあったのでそのままにしておいたという経緯もありますが。夏も終わり、草の勢いも無くなってきたので、じゃいっちょ草刈りでもしてみようかな、と。
そのために芝刈り機を手に入れました。芝刈り機が草刈りにも結構使えるという情報を得ていたので、そうしてみたんです。刈払機や手鎌という手もありますが、結構な面積があるので労力削減のためです。
8月末の状態と、草刈り後の状態。う~ん、さっぱりして気持ちがいい。
他の場所では、有用な植物(白樺の若木とか)を残してあります。
最後に
8月の後半から、左手親指付け根辺りの痛みが治らなくなりました。多分、疲労骨折です。一次はほとんど左手が使えないほどになっていたので、作業にもピアノを弾くのにも結構影響が出ました。足の裏の筋肉の痛みもあり、長時間の立ち仕事は無理。体の一部が使えなくなると、QOL(Quality of Life)は下がっていきます。体調を整えるための運動もなかなか出来ないという悪循環に陥っています。今10月に入ったところでは、少しずつ回復してきていますが、全体的に私は筋肉系の不調が数年続いており、それとうまく折り合っていけるようになるのは、まだ時間がかかりそうです。仕方がないですね、これも運命なんです。とちょっと弱気な私でした。